◇ 山を見よ 山に日は照る ◇



 「何故山に登るのか?  そこに山があるからだ。」 (ジョージ・マロリー)


 名古屋にそびえたつ「喫茶マウンテン」。
 その名のとおり、地下鉄鶴舞線いりなか駅からやや坂を上ったところに存在する。
 ちなみにいりなかとは「杁中」と書くようだけど、読めないので平仮名になっているのはなんとなく納得。

 「喫茶マウンテン」は、その名に相応しい位の豪快なボリュームと、そして奇抜なメニューによって、数々の「登山者」に愛され、そして親しまれている。
 また、近くにある大学の学生たちの新入生歓迎のための儀式の場として使われているらしい。

 この「毒々コラム」で数多くの巨大パフェを取り上げてきたが、大阪にある「コロンビア」、高知・南国市の「ゆず庵」、そして、名古屋の「喫茶マウンテン」に行かずして語ることはできない。
 今回のマウンテン登頂は、その第一歩となるべくものになるだろう。


  ◇ 今回の被験者 ◇
 ・船木屋紫一  (トリビア20連発)
 ・あかり姉さん  (犬を見せたら危険)
 ・魔道士エイボン  (眼鏡&褐色少女スキー)
 ・桝ヰしっぺー  (飛び入り大参加)

  ◇ 登山 ◇

喫茶マウンテン・看板
 7月13日。
 あいにくの天気ではあったが、それでも4人の勇敢なる登山者がいりなか駅に集結した。
 おいらと、あかり姉さん、そして魔道士エイボンさんと、サイトの何気ない告知によって飛び入りで参加した桝ヰしっぺーさん。
 正直、うちのサイトの企画ってドタキャンはかなり体験しているけど、飛び入り参加は初めての体験だったので逆に対応に困ってしまう状態に。

 特にやる気満々だったのはあかり姉さん。朝食のパンだけでは満足できなかったのか、かなり空腹で食う気満々で挑むことに。
 期待を胸に、そして全員腹をすかせていたこともあり、足どりはやや早めで向かっていった。

 そして到着した喫茶マウンテン。
 外観にはあのパネルと、そして古びた洋館のような建物が。
 さまざまなマウンテンファンサイトで見たとおりの場所が、そこにはあった。
 そして、横の庭にはサボテンが植えられている。このサボテンが食材になるという情報をすでにキャッチしていた我々は、ぜひともサボテンを食したいと興味を持つことになる。
 雨も降っていたので、意を決して中に入ってみる。正午というのに意外と空いているようだ。


「氷」の文字が光る
 また、マウンテン名物のの暖簾も見える。拡大するとこんな感じになるのだけど、この氷がまたものすごい氷だと言うことを知っているので、なんとなく頼んで地獄を見る人がいるのだろう。
 しかし、これからになるということで、かき氷の需要は高まるかもしれない。
 とは言え、高さ50cmとも言われるかき氷の山は、流石に及び腰になってしまう。

 内部はやや暗めの、落ち着いた喫茶店といった感じ。
 特に待つこともなく、すぐに座ることができた。

 4人用の小さなテーブルが並んでいるが、マウンテンの半端じゃない量の料理を4人で食べるには、少々小さいテーブルだといわざるを得ない。
 我々は偶然にも、カウンター前のテーブルに座ることができた。この場所から、マウンテンのキッチンから生み出される数々の料理を、間近に見ることができる。
 ある意味では特等席といえるだろう。しかし、逆に我々の行動はマウンテンのマスターやその他お客から筒抜けになってしまうワケであり、諸刃の剣でもある。


めにゅー。
 マウンテンの料理を制するには、いくつかのコツがあると、経験者は語っている。
 まず、キワモノメニューは少なめに、安全牌は残しておくこと。
 次に、メニューの系統(クリーム・甘口・激辛・ピラフ・汁物……)を被らせないこと。
 最後に、無茶はしないこと。

 少なくともマウンテン初心者の我々にとっては、無茶な冒険などできるワケがない。

 メニューを一度全体を見るようにして、頼みたい商品を選ぶことに。一度マウンテンに訪れたことがある桝ヰしっぺーさんは、カルボエッグに再挑戦することに。エイボンさんは、ちょっと怪しめメニューで納豆サボテン卵とじスパゲティ、そしておいらとあかり姉さんで名物・甘口抹茶小倉スパと、安全策として和風サーモンピラフを頼むことに。

 カルボナーラというクリーム系、納豆サボテンスパという冒険系、和風ピラフで安全策&ご飯もの、そして甘口系の小倉抹茶スパ。
 少なくとも全滅という最悪の事態は避けられると思われる。

 注文を終え、しばらくまったりしている、この時間がたまらなく緊張する。
 お腹が空いて空いてたまらない状態なのだけれども、これから半端じゃない量のスパゲティやピラフがやってくることを考えると、お腹を空かせていなければならない。
 そして、他の客の元に届けられるピラフやスパゲティを見るたびに、一同唖然
 やっぱり量が多いな……と思ったその時。


 巨大かき氷登場!!!!


 ラーメンの丼ぐらいのガラスの器に入った、高さ70cmはあるかと思われる巨大なかき氷。

 一同絶句
 奥のテーブルに運ばれてゆくのを眺めつつ、とりあえずこれから届くであろうスパゲティの攻略に全力を挙げることにする。

 そして、ついに奴らはやってきた。続きは次のページにて。


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