電鉄出雲大社前駅より南に下ること約1km。
そこに、既に廃止されて18年が経つ旧JR大社駅がありました。
入場は無料です。


旧大社駅。

大社駅駅舎は立派な木造建築の駅舎で、国の重要文化財に指定されています。
大社駅は出雲大社までかなり遠いこともあり、大社線とともに役割を終えてしまいましたが、駅舎単独で1つの観光スポットになっているようです。
実際、おいら達以外にもこの旧大社駅を見学に来た人がちらほらといました。


旧大社駅内部。

旧大社駅の内部に入ると、さらに驚かされます。
正面に広がる元観光案内所。
現在で言うと「みどりの窓口」があったところでしょうか。
なんというか大正の雰囲気さえ感じます。


元観光案内所。

旧事務室は喫茶店として開放されていました。
本来は土日祝日のみのオープンだそうですが、今日は夏休みだったからでしょうか。喫茶店も営業していました。
事務室にある駅員専用の品々を見ながら喫茶を楽しむことができるようです。


なつかしの「出雲」プレート。

駅の一部分は「旧大社線資料室」になっていて、なつかしの寝台特急「出雲」のプレートなどが展示されていました。
非常にオープンな感じで展示されていて、盗難等の被害に遭ってしまわないか、非常に心配になってしまいます。
このあたりの展示方法は、日中線記念館を思い起こされます。


旧大社駅駅名標。

改札を抜けて、そのままホームに出てみました。
古い駅舎に古い駅名標。
なんだか時間が止まったような気がします。


旧大社駅ホーム側跡。

この駅舎を見ていると、最初はまったく興味がなかったあかり姉さんもどんどんと大社駅に惹かれていって、気が付いたらいろいろと写真を撮りまくっていました。
なんというか、時間が止まっているかのような雰囲気があります。


線路は残っています。

ホームの前には線路がわずかばかりですが残されていて、当時の面影を残しています。
それにしても、廃駅を見ているとなんとも言えない気持ちにさせられます。
列車が走っている当時だったら何事もない、普通の風景が列車が走らなくなったことで現れる寂寥感…
ところどころ朽ちていたりするとなおのこと思いが募ります。

この大社駅で、地元の子供が数人、かくれんぼや鬼ごっこをしていました。
今では、子供の遊び場になっているのでしょうか??


プレートは因幡の白兎。

大社駅のホームは2面3線だったようで、一部線路を渡って乗り換える箇所がありました。
その階段のプレートは出雲大社にちなんで「因幡の白兎」のプレートになっていました。
細かいところでも出雲らしさを出していたようです。


せっかくのD51-774が…。

廃駅には列車が静態保存されていることが多いのですが、この旧大社駅ではSLの「D51-774」が静態保存されていました。
SLといえばD51というぐらい有名な車種、そして2ちゃんねらーが好みそうな「774」という号車名。
そんなSLが、風雪を浴びてかなり錆びていました。

唖然こういう姿を見ると、悲しくなりますね…

せめて雨ぐらいは除けてほしかったものの、大社駅の雰囲気をのこすためには仕方ないのかもしれません。
なんだか「列車の墓場」みたいな感じの静態展示は勿体ないです…


とは言え、伝聞以上に良かった旧大社駅でした。
個人的には出雲大社に行ったついでに、ぜひとも寄って欲しい観光スポットだと思います。

※旧JR大社駅
scale:25000 35/23/0.899,132/41/34.083


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