羽越本線沿線ぶらり旅。
本日の二つ目の目的地、あつみ温泉駅に到着しました。
この駅はおいらもあかり姉さんも「車窓からの海が綺麗」というワケでずっと来たかった駅でした。


あつみ温泉駅前。

あつみ温泉は元々「温海温泉」という漢字表記でしたが、駅名が温海駅からあつみ温泉駅に改名してからは平仮名表記になっていったそうです。

「○○温泉」とつく駅と言えば駅前や駅の近くに足湯があったりするのがお約束です。
しかしこのあつみ温泉駅は足湯はおろか温泉すら駅周辺にはありません。
さらに言うなら有人駅にも関わらず、駅にコインロッカーがありません。

何故かというと、あつみ温泉駅から温海温泉郷までは山方面に約4km離れたところにあるそうです。
バスで10分ほど、タクシーで1000円ぐらいの距離です。
そのためあつみ温泉駅前はバスロータリーだけというか、海しかありません。
温泉がないのは予定外でしたが、海観光ならうってつけのロケーション。
早速温泉…ではなく海に行ってみました。


あつみ温泉の海岸は岩だらけ。

あつみ温泉の海岸はほぼ岩だらけ。
象潟海岸も岩が多かったですが、それ以上に岩がすごいです。
今は国道7号線は海沿いを走り、さぞ綺麗な景色を見ながらドライブができそうですが、昔の人は道を切り開くだけでも一苦労のような気がします。

岩場を越え、展望台のような所があったのでまずはそこに行ってみました。


展望台あり。

展望台からの景色はまた格別。
人があまり来ないのか、やや朽ちている展望台ですが味わいがあります。
空は午前中の会心の晴れ模様と比べると多少は雲があるけれど、それでも十分に綺麗な景色。
今日は本当に天気に恵まれました。

また、この展望台には松尾芭蕉の句がありました。
「あつみ山や吹浦かけて夕すずみ」
松尾芭蕉が象潟からの帰り道、酒田吹浦の海を見て熱い温海岳ですらも涼しくさせるだろう、と詠んだものだそうです。
温海と吹浦の両方の地名が詠まれているのですが、この地にちなんで詠んだ句であるのは間違いありません。


絶景かな絶景かな。

この展望台から下を覗くと、岩がごつごつとした断崖絶壁が広がっています。
なんだかサスペンスドラマの最後の方でで来るようなロケ地の印象を与えます。
特にこの場所は休憩ができる展望台もあり、何かしらのサスペンスドラマのロケ地で使われてそうな感じがぷんぷんします。


何かの神様でしょうか?

この展望台の下には小さな神社がありました。
大鳥神社と呼ばれる海の神様の神社で、海上にある岩に注連縄が掛かっていました。

唖然すごいところに注連縄が掛かっているなぁ…

ここだけでなく、五十川駅~あつみ温泉駅間の車窓からでも同じようなものをちらほらと見かけたので、このあたりの風習もあるのかもしれません。
とはいえ雄大な日本海に向かっていると、神と崇めたくなるのもわかります。

しばらく海を眺めていて満足したのであつみ温泉駅に戻ってきました。
しかし時間は中途半端で、今からあつみ温泉に行っても戻りの時間が心配です。
約1時間半をどこで過ごそうか…と駅周辺の看板を見ていると、道の駅を見つけました。


道の駅「あつみ」しゃりん。

あつみ温泉駅から路線バスまたはタクシーで約12分のところにある道の駅「あつみ」しゃりん。
今回はバス時間が合わなかったこと、またバスの行先があつみ温泉行、鼠ヶ関駅行きの他の路線もあったためどれがどれかわからないということもあり、タクシーで移動しました。

正直、道の駅まで移動してしまうともうあつみ温泉には戻れません。
ここからだと、次のきらきらうえつの停車駅、鼠ヶ関駅の方が近くなりますが、せっかくだから鼠ヶ関駅も観光してしまえ! と割り切ってしまいました。


海岸沿いを歩けるようになってます。

道の駅「あつみ」しゃりんは山形の特産物をたくさん集めた即売所もありますが、それ以上に嬉しかったのが道の駅の裏側が岩場を体験できる歩道になっていたことです。
海、そして岩場。
温海の海岸線を存分に楽しむことができます。


釣り人が絵になる日本海。

もう、釣り人すら絵になるこの日本海。
この辺りからの夕陽はかなり綺麗なのは予想できます。
また今度ゆっくり来たいですね!


バスで移動します。

道の駅「あつみ」しゃりんから鼠ヶ関駅までは路線バスに乗って移動します。
1日5本の路線バスの時間にたまたま合致したのでバスに乗ることができました。


バスから見る海もいい。

バスの乗客はおいら達だけ。
貸切バスに乗っているような感じになります。
しかも窓からの景色は本当に綺麗…
乗り物に乗って見る海の景色もまた良いものだと再認識させられました。

バスに乗って約5分ほどで、山形県・新潟県の県境の駅、鼠ヶ関駅に到着しました。

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