松前町からぐるっと海岸線に沿って走って、本日の目的地の1つ、2014年に廃止された江差線(木古内~江差)の跡を追いかけることにしました。
まず向かったのは、上ノ国駅です。


上ノ国町商工会館。

江差線上ノ国駅の駅舎は上ノ国町観光案内所と併設された建物になっています。
観光案内所も無人化され、人はいませんでしたが施錠はされていないよう。
そのためちょっと中にお邪魔して、観光案内ポスターとか、今も現存していたスタンプを押したり。
江差線の駅はだいぶ失われているという情報がありましたが、ほっと一息です。


江差線上ノ国駅。

かつての江差線上ノ国駅の待合室の方は施錠され、入ることはできませんでした。
「上ノ国駅」の駅名が今も残り、また近くの交差点も「上ノ国駅前」になっているのでまだ残っているのは嬉しいですね。
せっかく残っているので、何かしら江差線の記念展示とかしてくれるといいなぁ、と感じます。

ホームにも行けたので、ちょっと行ってみると…


かつての上ノ国駅ホーム。

唖然なんということだ…

1年前まで鉄道が走っていた、かつての上ノ国駅ホームはこんな状態でした。
駅舎は綺麗なままだったので安心していましたが、ホームがここまで荒れ果てているとは…
線路もすっかり草が生え、風化しようとしていました。

そして駅名標が残っていない、というのも寂しさポイントを高めています。
鉄道が廃止になるってこんなに寂しいものなのか…
と実感させられます。


江差線江差駅駅舎。

そしてもっとショックだったのは江差線の終点、江差駅の駅舎です。
ドアもホームへの通路も完全に封鎖され、入ることができない状態になっている江差駅。
今年の末から来年には駅舎の取り壊しが決まっていて、跡には町営アパートが建つことが決定しているとのこと。
そのためこの駅舎を見られるのも今年いっぱいなのだそうです。

唖然これだったら廃止前に来るべきだったなぁ…

個人的には電車よりも駅舎の方が好きなので、こういう状態の駅舎を見ると辛い…
ただただ寂しい限りです。


ありがとう江差駅。

旧江差駅の前には「ありがとう江差駅」と書かれた碑が立っていましたが、おいらはどうしてもこれが墓標にしか見えません。
江差線があった痕跡が残らないんだな…と改めて実感しました。

ちなみに、今回の旅行前に江差線沿線についても調べていたのですが、駅舎が残っているのは湯ノ岱駅と上ノ国駅、江差駅のみ。
湯ノ岱駅は今回寄らなかったけれど、バスの待合室として使用されていたり、また鉄道保存運転も準備しているとか。
また江差線の途中にあった個人が立てた「天の川駅」の駅名標も既に撤去され、江差線の遺構はどんどん少なくなっているなぁと感じます。


江差駅の駅名標が展示されている。

江差町郷土資料館である、旧檜山爾志郡役所の建物内に江差線にまつわるものが展示されているかと思い、ちょっと寄り道してみました。
中には江差町の歴史に関するものがほとんどでしたが、江差駅の駅名標や営業していた頃の写真が数点展示されていて、辛うじて残っているな…という感じです。
ただ、期待したほどの展示ではなかったので、個人的には残念。
まぁ仕方ないのかもしれません。

期待が大きかったのと同時に、もっと早く来ておくべきだったな…という後悔が大きくなってしまった旧江差線探訪になりました。

◆秋の津軽海峡ぶらり旅
秋の津軽海峡ぶらり旅【目次】



※ 当サイトの各種サービスをその利用規約等で定める範囲内でご利用いただく場合や、著作権者の許諾なく著作物を利用することが法的に認められる場合を除き、無断で複製、公衆送信、翻案、配布等の利用をすることはできません。また、利用が認められる場合でも、著作者の意に反した変更、削除はできません。記事を要約して利用することも、原則として著作権者の許諾が必要です。
※ 当サイトの情報は執筆当時の情報を元にしているため、現在の内容とは異なる場合があります。