土砂降りの大雨の鰺ヶ沢駅を出て、五能線に沿って深浦を目指します。
これから向かう千畳敷や驫木駅は雨だったら最悪通過して、逆にウェスパ椿山まで遠出してみよう…
とにかく行ってみないとわからない、というワケで鰺ヶ沢を出発しました。


JR五能線千畳敷駅。

すると面白いことに、千畳敷駅に到着する寸前に雨が止みいい天気になってきました。
ちょうど雲が西から東に進むにあたって、雲の切れ目に来たのでしょう。
千畳敷駅の駅名標は雨粒に濡れびしょびしょに。
先ほどまでの雨の激しさを見ることができます。


虹が見えてきた。

そして千畳敷を眺めていると、うっすらと虹が見えていました。
これは本当に来てよかった…!
そう思わせるような天気になってきました。

千畳敷とは1792年(寛政4年)の津軽地方の地震によって海底から隆起し、海岸だけでなく周囲には奇岩が多く景勝地としても知られています。
本来ならばこの岩場がごつごつしたところを歩くことができるのですが、ちょうど満潮の時刻だったり、先ほどまで大雨が降っていたこともあり、無理はせず眺めるだけでした。


そして晴れ間も。

ちょうど晴れ間も出てきたので、奇岩を撮りながらゆっくりと景色を楽しんでいました。
先ほどまでの雨は何だったのか…。もしかしたらわさおを見に来ていた人の中に雨男か雨女でもいたのでしょうか、とか思いたくなるぐらいの天気の変わりっぷりでした。


千畳敷海岸隆起生誕200年記念碑。

また「千畳敷海岸隆起生誕200年記念碑」という記念碑があり、そこには太宰治の小説「津軽」の一節が書かれていました。

「私などただ旅の風来坊の無責任な直感だけで言ふのだが、やはり、もうこの辺から、何だか、津軽ではないやうな気がするのである。」

木造駅から五能線の列車に揺られ、千畳敷、深浦を旅したという太宰治。
津軽領でありながら、どことなく津軽っぽさはないと感じられるこの辺り。
おいら達は人と出会うことはなかったけれど、鰺ヶ沢を挟んで五能線の雰囲気が一気に変わるような気がするのはおいらも感じていたので、納得できる一節でもありました。


リゾートしらかみがゆっくりと通過。

千畳敷をのんびりと眺めていると、遠くで汽笛が鳴ったのではっと千畳敷駅を見てみると、ちょうど千畳敷駅をリゾートしらかみが通過し掛かっていました。
千畳敷の風景を見せるため、ゆっくりと走るリゾートしらかみ。
海を背景ではなく、山を背景にの撮影になってしまったけれど、これはこれでいい景色です。

しばらく千畳敷を堪能したおいら達。
なかなか来れない、秘境感を堪能していました。

◆秋の津軽海峡ぶらり旅
秋の津軽海峡ぶらり旅【目次】



※ 当サイトの各種サービスをその利用規約等で定める範囲内でご利用いただく場合や、著作権者の許諾なく著作物を利用することが法的に認められる場合を除き、無断で複製、公衆送信、翻案、配布等の利用をすることはできません。また、利用が認められる場合でも、著作者の意に反した変更、削除はできません。記事を要約して利用することも、原則として著作権者の許諾が必要です。
※ 当サイトの情報は執筆当時の情報を元にしているため、現在の内容とは異なる場合があります。