| 毒 | 々 | コ | ラ | ム | 
◇ クリームソーダの乱 ◇
  ◇ 試食 ◇

 たまたまナンジャタウンで肉まん博覧会が行われていたので、それを目的にナンジャタウンへ向かった我々。
 肉まんの販売コーナーがほぼ1ヶ所に固まっていたこともあったので「とりあえず全部」という、マイケル・ジャクソン買いが炸裂。
 店員や他のお客さんの「ざわ…ざわ…」という声を無視しつつ、その時に販売を行っていた肉まん・豚まん15個をまとめて持って行く。
 本来ならばもう何人か誘いたかったのだけど、皆さん多忙だったので仕方がないというワケで、2人で許容量オーバー気味の量を食いまくることになった。
 満腹で動けないところで、軽くゲーセンで息抜きをした後、再び肉まんを食べようと思い動いたところ、偶然このジャンボ・ソーダに遭遇してしまった。
 さあどうする?
 腹も空かせているワケではなく、決して万全の体調ではない。
 しかし、ナンジャタウンに入る為には入場料がいること、そして、家から池袋まで決して近くない事を考えると、ちょっと悩んでしまう。
 さらに、池袋まで出る途中には乗換をしないといけないとなると、なかなか行きたくなくなってしまうモノだ。
 おいらの脳内で上記のことを秤に掛けた結果、とりあえずGo!とばかりに挑戦決定。
 嫌がるあかり姉さんをよそに、店の中にずんずんと入って行くおいら。
 そしてそれを止めようとするも、そのまま引きずられて行くあかり姉さん。
 傍目から見ると、もうコントにしか見えない。
 そして店内に入り、ジャンボクリームソーダを注文。
 メロン、コーラなど4種類の味から選択出来るが、今回はオーソドックスにメロンに決定。
 これでもう、後戻りはできない。

 クリームソーダというモノは、いろいろな食べ方の主張がある。
 まずは、漫画「ちびまる子ちゃん」でも有名なさくらももこの食べ方から。
 さくらももこの漫画「ちびまる子ちゃん」にも収録されている読み切り漫画の中で「クリームソーダのアイスの部分に付着するコーヒーのシャーベット状になったモノ。それを食べるのが最も美味しい」というシーンが登場する。
 確かにこれも美味しそうだ。
 他にも、クリームソーダに関して蘊蓄をたれる漫画がある。
 麻宮騎亜の漫画「コンパイラ」の中で、次のように紹介されていた。
 あるキャラクターとあるキャラクターが、クリームソーダに対して真剣に議論しあっているという話があった。
 (「アフタヌーン」誌で読んだモノなので、コミックスの何巻に収録されているか判る人は教えてください)
 あるキャラクターの言い分はこうだ。
 「まず最初にアイスを少し味わい、ソーダを三分の一から二分の一ほど飲む。そして、マドラーでアイスをソーダの海に沈め、溶かす。すると、クリーミィなソーダの3種類の味を楽しめる」と主張する者がいた。
 そしてもう1人がこう言った。
 「混ぜるとか溶かすなんてことは邪道だ。まずアイスを全力で食い、その後でソーダを一気に飲む」
 その正反対の意見に喧々囂々しているところで、別の1人が
 「クリームソーダぐらい好きに食えばいいじゃん」
 と、もっともな台詞で締めくくられる話があった。
 どんな食べ方をするのでも構わないが、今回のように明らかに1人で食いきれない量の場合は、事前にルール決めをしておく必要がある。
 そこで我々が協議した結果、どのような食べ方をするか、決まったのは……。
 まずアイスを全力で食い、その後でソーダを一気に飲む。船木屋がいつもクリームソーダを飲んでいる時の手法を採用させてもらった。
 ちなみにこの食べ方、以前、クリームソーダの食べ方として、数人にアンケートを採ったところ賛同者がいなくて「どういうことよ!」と憤慨し掛かったことがある、というのは別の話で。

 くだらない能書きはここまでにして、早速飲んでみよう。
 クリームソーダは大きくても、やっぱりクリームソーダだ。
 味に関しては何も言いようがないので特にコメントしない。
 この量はどのぐらいあるのだろうか。
 金魚鉢というと、だいたい3リットルから5リットルぐらい入っていそうなので、今回のソーダもそのぐらいになるのだろうか。
 初めは喉が渇いていたこともあって、ぐんぐん飲める。
 が、しかし。半分ぐらいに到達したところで、急に胃袋がキツくなる。
 水分のせいだろうか。それとも炭酸のせいだろうか。
 2時間ぐらい前に肉まんのドカ買いをしたのも原因の1つだろう。何にしてもこれは苦しい。
 慌ててトイレに駆け込み、吐いた。
 ある程度はすっきりしたモノの、完全にはすっきりしたワケではない。
 しばらく飲んでいると、体中が冷えて行くのもわかる。
 冷たいモノを大量に採っているのだから、当然ではあるが、このままだとヤバい。
 かき混ぜたりして炭酸を飛ばし、続きを飲み続けたモノの、写真で撮ったこの量でギブアップ。
 金魚鉢の形状からして半分、もしくは半分未満でギブアップという、不本意な記録で終わった。
 池袋・ナンジャタウン内にある、このジャンボクリームソーダ。
 機会があったらまたチャレンジしたいところである。
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