12月11日。
同人仲間のエイボンさんの結婚式です。
事前にメールでやりとりをしたところ「楽しみにしておいてください」とのこと。
はたしてどんな結婚式なのでしょうか…気になります。

おいらとあかり姉さんをはじめ、エイボンさんと十年来の付き合いがある同人作家が招待されることになりました。
ホテルの待合室で話をしながら「この場ではエイボンさんって呼べないよね…」とか思いつつ、慌てて本名はなんだっけ、と探ってしまうほど。
みんながみんなハンドルネームに慣れていたので慣れるまでが大変です。

参加記帳を済ませ、今回の結婚式のプログラムを見てびっくりしました。


とある男女の結婚披露(ブライダル)。

唖然結婚式で「とある」かよ!!

プログラムを開いて真っ先に目が行ったのは「とある男女の結婚披露(ブライダル)」の文字。
「とある魔術の禁書目録」「とある科学の超電磁砲」というライトノベル(およびアニメ)のタイトルをイメージしたロゴになっていて、「とある○○の○○○○」というタイトルが同人誌のタイトルにもよく使われたりもしましたが、まさか結婚式でそれをやってくるとは…
まぁ軽くオタクっぽさを露出するのはアリかな、と思って次のページを見てみると…

唖然親族はもちろん、重役来すぎじゃね!?

約90名ぐらいの大結婚式。
そこでオタク趣味を出そうというのか…なかなかにチャレンジングです。

プログラムで衝撃を受けていると、爺さんから「ウェルカムボードがすごい」と聞いて早速見に行ってみました。
すると…


ウェルカムボードの背景がビッグサイトに…。

唖然背景がビッグサイトかよ!!

エイボンさんはイラストが描けるのでイラストありのウェルカムボードなんだろうなぁ、と思っていたら背景にさりげなく東京ビッグサイトの逆三角形が…
みんなで思わず突っ込みたくなりました。
しかしこのイラストの意図がわかるのはおいら達ぐらいのようで、他の人はほとんど「かわいい似顔絵ねー」程度で気づいていない模様です。

なかなかチャレンジしている結婚式だなぁ、と思いつつチャペルに向かいます。


すごく綺麗なチャペル。

天井が高く、とても立派なチャペル。
これを見てつい「コナミサウンドが似合う」だの「いやFFだろ」みたいな会話をしている一部のヲタク参列者は別として、おごそかに式が始まりました。
バージンロードを歩く花嫁とその父、そして中央で待つ新郎…
あかり姉さんはそれだけで感動の大泣きです。
同じ同人仲間として十年以上。
おいらとあかり姉さんが結婚する前からの付き合いでもあるので、本当に感無量です。

結婚式が粛々と進行し、無事終了しました。
そして新郎新婦がテラスの上に出て祝福の拍手と記念撮影、というタイミングになった時、事件は起こりました。

「偶然がいくつも重なり合って~♪」

唖然おいっ! このBGM! ノン!!

まさかの「Feeling Heart」(To Heartアニメ版の主題歌)においら達同人クラスタの人は思わず爆笑。
しかし一般の人には全く気づかれず、粛々と記念撮影が進んで行きます。
音楽の方も「空からこぼれたSTORY」(名探偵ホームズ)「ブルーウォーター」(ふしぎの海のナディア)と歌詞を聴けば結婚式にも合う曲なのだけれど、イントロでもわかる人にとっては思わず吹き出しかねない…
まさにわかる人にしかわからない選曲です。

唖然「絶対に笑ってはいけない結婚式場」かよ!!

おいら達はエイボンさんから試されているのか…
そう思いながら披露宴会場に向かいました。


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結婚披露宴は立派な式場です。
たぶん結婚式でもいろんなネタを仕込んでくるだろう…
そう思って身構えた新郎新婦入場はごく普通の入場方法です。
「夏と冬は東京のビッグサイトのイベントに…」なんて衝撃的な新郎新婦の紹介がありましたが、概ね厳かに式が進んで行きました。


ウェディングケーキ。

ウェディングケーキの入刀があったり、お色直しがあったり。
なにかとんでもない音楽が流れてくるのでは、と思っていたらそうでもなく、意外と普通な感じ。
さすがに両家親族が集まるところだから仕方ないだろう…
そう思っていました。


豪華な料理。

美味しい料理をいただきつつ、話が広がります。
たとえばおいらがエビが苦手だったりすると別の料理に変わっていたりとエイボンさんの細かい心遣いにチェックさせられます。

唖然※船木屋註 でも海老の方が写真として映えるので採用。

いろいろな料理を味わいながら、宴もたけなわになってきました。


ブーケならぬブロッコリー。

新郎新婦がお色直しが終わり再入場してきました。
BGMは「ドラゴンクエスト序曲」ということでみんながわかる感じの入場曲です。
しかしおいら達のテーブルでは「これドラクエ2の序曲だよね」とかそんな話に…
そういうこだわりがでてしまうのもあえて狙っているのでしょうか。

お色直しが終わってからのBGMは畳みかけるかのようにアニメ・ゲームのBGMが満載。
もはや曲当てイントロクイズのような状態です。

もちろん子供向けのクリスマスサンタさん乱入とか、新婦のブーケトスならぬ新郎のブロッコリートスなど、面白い企画もいろいろとありました。


デザートも大変綺麗。

最後にデザートを頂いて大変満足。
冬をイメージした素敵なデザートに一同感動です。

結婚式の間、この結婚式のコンセプトは何かしら…と思っていたおいらですが、ふと流れてきたBGMにアニメ「へうげもの」のオープニング曲ではっと気づきました。

唖然「乙」な結婚式を目指したというのか…!

「その席その席を面白うするにはどこかで定石を外さねば… 大男の利休居士が小ぶりの道具を用いていたのも同じ事…」
「客が知らぬ場合は定石通りもてなせばよい」
「一笑を誘うには一段格を落とした方が良いのだ」
※以上「へうげもの」11巻 より

アニメやゲームなどを知っている人のツボを突きつつ、普通の人にも好印象を与えようとした絶妙のバランスの結婚披露宴…
実に良いバランスの結婚式でした。
おいらは一切のヲタクネタを廃した結婚式を行い、爺さん、帝王さんは二次会でヲタクに徹した披露宴を行ったという話でしたが、こういう折衷の披露宴も乙なものだなと実感します。

本当に素晴らしい式でした!
お二人ともお幸せに!
またコミケでお会いしましょう!!


◆とある同人作家の結婚披露
とある同人作家の結婚披露【目次】



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