松島観光を楽しんだところで時間は14時。
ちょっと時間が余りそうだったので、昨日仙石線に乗った時に気になった野蒜駅に寄り道してみました。


野蒜駅。

野蒜駅は震災の影響を大きく受けて2015年に新しく建て直された駅舎です。
初めは駅舎を見たり、駅前の観光案内所を見て帰ろうかなと思っていたのですが、旧野蒜駅が一般公開されているとのこと。


気になる建物が見える。

旧野蒜駅は野蒜駅のホームからも見ることができます。
野蒜駅は震災の影響もあり、高台に移築されたため、旧駅舎までは坂を下って行きます。
せっかくなので寄り道してみました。


旧野蒜駅。

歩いて10分ほどで旧野蒜駅に到着しました。
坂を下ると明らかに建物が少なく、荒地が広がっています。
駅前にはモニュメントがあり、震災で亡くなった人を弔うのか献花や線香を灯す人もいて、震災の記憶がはっきりと残っていました。


津波のモニュメント。

旧野蒜駅前に建つ、津波のモニュメント。
波をイメージした三本の柱の横に伸びている部分のところが津波の高さを表しているとのことです。
献花台があり、また扉が開いていましたが、その中には東松島市区域にて津波の被害により亡くなった人の名前が刻まれていました。
地元の人が手を合わせているのは時期的にお彼岸だからなのだろうか、とも思ってしまいます。


旧野蒜駅ホーム。

そして旧野蒜駅に到着しました。
当時のホームがそのまま残されています。
とはいえ看板や駅名標などは綺麗なままなのでそんなに被害はなかったのかな…と思ってしまいますが、野蒜駅のあたりで津波が4mほどの高さで押し寄せ、駅舎が残っている方が奇跡的という状態だったようです。


旧野蒜駅駅舎。

旧野蒜駅の駅舎は綺麗に保存されています。
思っていた以上に綺麗だったので、思っていたよりも津波の被害はなかったのかな…とも思ってしまうほどでした。
しかし…


壊れた自動券売機。

旧野蒜駅の内部は東日本大震災の記憶を残すインフォメーションセンターになっていました。
入口にある津波で壊された自動券売機が展示されていて、津波の凄さを間近に見ることができます。
また、たくさんの写真や動画があり、東日本大震災の津波の凄まじさを見ることができました。


津波の爪痕。

唖然なんということだ…

野蒜地区では約10mの津波が押し寄せ、駅前にあった川のおかげでかなり威力が減ったものの、それでも4mの津波が野蒜駅やその周辺に押し寄せたとのこと。
当然ながら駅は建物は無事だったものの壊滅状態になり、仙石線の車両も大きく流されるなどの被害が出たようです。
また、地元の写真を地元の人が説明するので説得力がある展示になっています。


まだ完全復興は終わっていない。

野蒜駅から南側は完全に更地の状態でした。
先程の説明だと、駅前の川を挟んで10mの津波が押し寄せたところとのことで、このあたりはいまだに建物はなく更地の状態です。
これを見ると確かに復興は終わっていないと言えるかも。
数年かけて駅周辺の復興が終わった状態の現在で、いかに海岸側への復興を進めて行くかがこれからの課題なのかもしれないですね。


旧野蒜駅にファミリーマートが。

そんな旧野蒜駅ですが、実はファミリーマートが併設していました。
このあたりには店舗は皆無ですが、コンビニはある。
このコンビニも復興の象徴になるのかな…と思ってしまいます。


結構遠いです。

旧野蒜駅を堪能したので、再び高台の野蒜駅まで戻ります。
思っていたよりも距離があるんだな…と思うと同時に、今建っている家で古そうな家は津波から耐えきった家なのかな…とか感慨深く思ってしまいます。
荒地が多いけれど、これから少しづつ戻ってゆくのだろうか…
いろいろと考えさせられました。

◆ノープランで宮城県旅行
ノープランで宮城県旅行【目次】



※ 当サイトの各種サービスをその利用規約等で定める範囲内でご利用いただく場合や、著作権者の許諾なく著作物を利用することが法的に認められる場合を除き、無断で複製、公衆送信、翻案、配布等の利用をすることはできません。また、利用が認められる場合でも、著作者の意に反した変更、削除はできません。記事を要約して利用することも、原則として著作権者の許諾が必要です。
※ 当サイトの情報は執筆当時の情報を元にしているため、現在の内容とは異なる場合があります。