水上駅から普通列車に乗って、土合駅まで移動します。
しばらく列車に揺られていると、新清水トンネルに入りました。
途中にある湯檜曽駅はまた後から寄るつもりなので、とりあえずはスルーすることに。


土合駅に到着

土合駅は、群馬県の鉄道駅では最北端に位置します。
土合駅の隣、土樽駅は「トンネルを抜ければそこは雪国だった」の始まりで知られる、川端康成の小説『雪国』のモデルになった駅で、「トンネル」のモデルはまさに土合~土樽の間のトンネルです。
つまるところ、このトンネルを抜けたら雪国が広がっているのでしょう。


さらば列車

土合駅に停まっていた列車も、発車して新潟県へと向かってしまいました。
次にこのホームに列車が来るのは午後2時頃。
本当に本数が少ない、秘境駅です。
自分たちと、あと地元の方と思われる人々が降りて行きました。


ホームも真っ暗

ホームは明かりが点っているのですが、いかんせん薄暗いです。そして肌寒いです。
延々と続く暗闇と、ちょっとの音が反響するこの場所は、1人では来たいところではありませんね。

そう思っていたら、駅職員と思われる方がホームの清掃のためか、1人で作業をしていました。
こんな暗いところで作業をするなんて。いくら仕事としても大変そうです。


そしてあの階段が。

ホーム中央部に「出口」の看板があり、その通りに進むと、土合駅名物?の階段がありました。
鉄道ファンなら一度は訪れておきたい名所です。
小説「クライマーズ・ハイ」の冒頭にも登場しているこの階段、今年の映画公開にはここを訪れる人が増えるのでしょうか。


日本一のモグラ駅

看板には「日本一のモグラ駅」と書かれています。
階段の段数は全部で462段、338mあるそうです。
標高差は約70m、到達まで約10分程度掛かるというこの階段です。
5段ごとに踊り場があって、ちょっと躓いた時などに「蒲田行進曲」のごとく転がらないようにということなのでしょうか。
安全設計にもなっています。

で、階段の左側にはエスカレーターを建設できるだけのスペースがあって、いろいろなブログでも「工事予定」と書かれていましたが、見る限りにはエスカレーター工事をする気はなさそうな気がしました。


200段目

階段の左端には1段1段、今何段目なのかの数字が記載されています。
が、100や200などキリの良い数字の時には大きく中央にも段数が書かれています。


そして休憩用のベンチが

そして、200段目のところには休憩用のベンチも置かれていました。
ベンチがあると、別に疲れてもいないのについ座ってみたくなります。
同行者の方がここで燃え尽きてみたり……

ここまで登ってきて、今まで寒いと思っていたのに、体がぽかぽかと熱くなっています。
脂肪が燃焼しているのでしょうか。これはいいダイエットになるよね、などと冗談を飛ばしたりしてました。


ついに頂上到達

ついに階段を昇りきりました。
「ようこそ土合駅へ」と書かれていますが、まだまだ先があることは予習済みです。
そしてふと後ろを振り返ってみると…


ちょっと前に登ってきた道

唖然深っ!!

ちょっと前に登ってきた階段が、こんなにも深く感じられます。
下から見上げる階段と、上から見下ろす階段がこんなにも印象が違うなんて。
びっくりです。

そして、下の方から先ほどの駅職員の方が1人で登っているのを見つけました。
大変そうです。


がんばってください

通路を抜けたところで、このような扉があります。
「改札出口まであと143m、階段2ヶ所で24段です。がんばってください」と書かれています。
予備知識があると「これか~」と笑いのネタになるのですが、何も知らずこの駅で降りた人は…ご愁傷様です。


風逃がし

地下駅に列車が通過すると、ものすごい風が吹き荒れることがあります。
列車が動くことで空気が押され、ホームなど上方に空気の逃げ場があると、その方向に押された風が吹き付ける、ということです。
たとえばほくほく線にある美佐島駅はあまりの風速のため、特急通過時はホームに立ち入り禁止と警告を出すところもあります。

そんな突風を防ぐために、わざと谷型の空気よけを作って突風の力を弱めています。


まだまだ通路が

風よけの先には、先ほどまでよりも細い通路が延びていました。
石造りの通路で、古さを感じさせられますが味があって良いですね。


もうすぐゴール

ずっと直進の通路が続いた後、90度に曲がる道がありました。
右折して、あと17mで改札です。
そして、今までの道のりは「越後湯沢方面」と書かれていますが…その下に。
黄色い警告マークで「こちらのホームは越後湯沢方面です」と書かれていることに、ちょっと微笑ましく思えました。


ようやく改札です

そしてついに土合駅の改札に到着しました。
やっとの到着です。
ここまでだいたい15分ぐらい掛かってしまいましたが…いろいろと写真を撮ったりしていたから、仕方ありませんね。

さて、バスに乗る時間までちょっと時間があるので、上りホームも見てみることにしました。

※土合駅
scale:70000 36/49/39.796,138/58/15.699


◆土合・湯檜曽・水上旅行
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