函館朝市と摩周丸を見たところでホテルのチェックアウト時間近くになってしまったので、一旦ホテルをチェックアウトして函館駅のコインロッカーに荷物を預け、再度函館観光を行うことにしました。
十字街や末広町のあたりには赤レンガ倉庫街があるということで、そちらに向かうことに。
ちょうどやってきた函館市電がどつく行きの電車だったので、十字街の次、末広町駅で下車しました。
すると…


北島三郎記念館。

唖然こんなところにあったのか…

「函館の女」という曲で一大ブームを巻き起こした演歌歌手の大御所、北島三郎氏の記念館が末広町駅の真ん前にありました。
函館の観光ガイドマップにももちろん掲載されていましたが、北島三郎記念館に行くのはおっさんおばさんだけだよねー。
そう思っていたのですが、せっかく前を通りかかったのだから売店だけでも寄ってゆこう…
ということで館内に入ってみました。

館内に入ると、ホテルのフロントのような感じで売店の気配は全くありません。
そしてすかさず「北島三郎記念館へのご来館ですか?」と聞かれたので、売店だけ寄って帰るとも言えず今更引き返すのもなんだか気が引ける…

フロントにいる客はおいら達だけ。
そのせいか心持ち接客も押しが強めのような気が…。
やはり流行っていないんだろうかとなんだか心配になります。

ちょっと悩んだけれど、ここの名物の「北島三郎ロボ」だけでも見て帰ろう、と思ってとりあえず入館料を支払いました。


北島三郎記念館看板。

入館料を払った後、チケット半券を渡されてはいそれでは、と思っていたらそうではありません。
先ほどまで立って案内をしていたスタッフがおいら達をエスカレーターまで案内したと思ったら、一緒にエスカレーターに乗り込みます。
そして北島三郎記念館のエントランスに到着したところで、スタッフが北島三郎氏の経歴などを説明してくれました。

唖然いちいち案内してくれるのか!

とりあえずかいつまんでぱぱっと見ようと思っていたらそうではなくて、北島三郎…本名:大野穣氏の半生をこと細かく説明してくれます。
まずは幼少の写真が何枚も飾られているコーナーで、生まれは北海道の知内村というところということや、子供の頃は裕福だったけれども漁獲量の減少とともに徐々に生活が厳しくなっていったことなどの紹介がありました。


渡島知内駅(再現)。

大野穣少年は高校生となった際、知内村から進学校の函館西高等学校まで毎日汽車で通学をしていたということで、渡島知内駅を当時のままに再現したセットが組まれていました。
今は廃線となった国鉄松前線の面影を残し、当時の時刻表や路線図なども忠実に再現しているようです。
ある意味では鉄道ファンのツボをくすぐるものが多いのですが、個人的に気になったのは大野穣少年が本格的にかしゅを目指すきっかけになったという「NHKのど自慢大会」の張り紙。
その隣には「おっぱいみこし」だの「おっぱいねぶた」だのけしからん単語が並び、これはいかがなものかと思っていたら、実際に知内村(現:知内町)では「おっぱい祭り」という乳神様を祀る祭りが毎年夏に行われているのだとか。

その後、実際にSLに乗ったという設定でムービーが流れるポイントがあったのですが、その箇所で他のお客さんとも合流。
意外と観光客がいることも確認できました。

北島三郎記念館ではいくつかムービーポイントがあるのですが、松前線を走るSLの動画とか、在りし日の青函連絡船の動画とか、皇太子様・美智子皇后ご成婚パレードの映像とか、なにげに貴重な映像がムービーポイントで使われていて、好きな人にとってはこの映像を見るだけでも元は取れるんじゃないかと思うほど。
スタッフ曰く「オープン時には北島三郎氏も涙を見せた」というほどのこだわりっぷりが鉄道ファンや船舶ファンの心を揺さぶります。


昔の渋谷(再現)。

ちなみに記念館内では音声の録音や動画の撮影はNGですが、写真の撮影は自由なのだそうで、いろいろと撮影してみました。
こちらの写真は昔の渋谷の街なのだとか。
渋谷で流しの歌い手をしている頃に結婚し、そして歌手デビューを果たすことになるようです。


サブちゃんのブロマイドとギター。

かつてはアイドルのようなルックスで雑誌の表紙やブロマイドなどでも取り上げられていたそうで…
そして映画の主演など俳優業も行うようになっていたようです。
中央のギターは流しの歌い手をしていた頃の思い出のギターとのこと。


ディスコグラフィ。

北島三郎氏の半生を振り返るコーナーを抜けると、次は北島三郎氏のレコード、CDジャケット全てが集められたメモリアルコーナーがありました。
ここにはデビュー曲の「ブンガチャ節」から第4回日本レコード大賞新人賞受賞を獲得した「なみだ船」、ミリオンセラーになった「函館の女」などいろいろな曲のジャケットが集められていて、じっくり見ることができます。
おいら…というよりもあかり姉さんが反応したのはアニメ「おじゃる丸」の主題歌「詠人(うたびと)」のジャケット。
こういうジャケットもさりげなく混ざっているのでなかなか面白いモノです。

ジャケットのコーナーで少し自由時間となった後、ついに名物の北島三郎ロボの公演時間になったので次のフロアに案内されてゆきました。


名物・北島三郎ロボ。

北島三郎記念館の名物はなんといっても北島三郎ロボ。
はじめは真っ暗なシアター内に案内されて全員が着席すると、演歌のナレーションとともに「まつり」のイントロが流れます。
そして、中央部にあった宝船が光り出して…


名物・北島三郎ロボ。

キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

北島三郎ロボがゆっくりと登場しました。
そして宝船の上で歌う北島三郎ロボ。
ちなみにバックには本物の北島三郎氏の映像も流れ、迫力満点です。

「まつり」は紅白歌合戦のトリなどでもよく歌われるため定番曲の1つではありますが、テンションの上がる曲のため見ていて楽しくなります。
そしてあっという間に時間が経ち、曲の終わりとともに北島三郎ロボも去ってゆきました。


北島三郎銅像。

なんだかんだで面白かった余韻を残したまま、出口にて北島三郎氏の銅像と対面します。
スタッフから「ぜひ握手してください」と言われたので握手してみると、北島三郎氏の肉声が流れてきます。
なんだ、そういう仕掛けなのか、と思っていたら、他の人が握ると別の台詞が、また他の人が握るとさらに別の台詞が…
少なくとも5パターン以上の台詞があるようで、これはつい握手したくなります。

予想に反してすごく楽しかった北島三郎記念館。
出口の先に土産物コーナーがあったのですが、実は別の入口から売店のみ使用も可能だったようで、ちょっとがっくり。
でも予想外に楽しかったのでこれはこれで入館した甲斐があったのかもしれませんね。

※北島三郎記念館
http://www.kitajima-music.co.jp/museum/
住所:北海道函館市末広町22-11
TEL:0138-26-3600


◆3連休パスで北東北・函館ぶらり旅◆
3連休パスで北東北・函館ぶらり旅【目次】



※ 当サイトの各種サービスをその利用規約等で定める範囲内でご利用いただく場合や、著作権者の許諾なく著作物を利用することが法的に認められる場合を除き、無断で複製、公衆送信、翻案、配布等の利用をすることはできません。また、利用が認められる場合でも、著作者の意に反した変更、削除はできません。記事を要約して利用することも、原則として著作権者の許諾が必要です。
※ 当サイトの情報は執筆当時の情報を元にしているため、現在の内容とは異なる場合があります。