羽越本線沿線の旅のまず最初は、象潟(きさかた)駅で下車しました。
象潟駅に到着したのは08:05。次の電車は10:57。
3時間近くも時間が空いていますが、海観光だけで時間は大丈夫でしょうか。


象潟駅駅舎。

象潟駅の駅舎は2012年にリニューアルされたばかりの新しい駅舎です。
待合室も綺麗で広いのとロッカーもあるので、ある程度身軽にしてからスタートしました。

象潟といえば松尾芭蕉の「奥の細道」でも訪れた地だそうで、「象潟や 雨に西施が ねぶの花」という句が残っています。
日本海と言えばくもりの日が非常に多く、それを中国の悲劇の美女、西施(せいし)と掛けて詠んだ歌と言われています。
そんな暗い歌に対しておいらが一句。

唖然きさかたの 光のどけき 春の日に しづ心なく 花ぞ散るらむ

パーン思いっきりパクリだけどな!

象潟と聞いて真っ先に浮かんだのが紀友則の有名な歌。
原文では「ひさかたの~」であるのはご存知の通りでしょう。

国道7号線を渡ってしばらく歩くと海岸が見えてきました。


象潟海岸、綺麗すぎる。

こちらが象潟海岸です。
西向きの海岸で「日本の夕陽百選」にも選ばれている、夕陽がとても綺麗な海岸です。
この日は本当にいい天気で、信じられないぐらいの青い空、青い海、そして砂浜…
そして波も穏やかで、これが日本海だなんて想像もつきません。


岩も多い。

象潟海岸は砂浜のある海水浴場のあたりは遠浅の海岸なのですが、ちょっと離れるとすぐに岩がごつごつした海岸線が広がります。
もともと象潟周辺は浅瀬だったそうで、それが江戸時代後半の地震の際に地面が隆起し、大部分が陸地になったとか。
そのため、このあたりの地名には九十九島など島にまつわる地名が多く残っていました。


日本海と砂浜と鳥海山。

ちょっと岩を伝って海側に歩いていると、こんな感じで砂浜の向こうに見える鳥海山も見ることができました。
もう、美しい景色にただただ圧倒されます。
今日は天気に恵まれたということもありますが、本当にいい景色でした。
江戸時代で地震が起こるまでは「東の松島、西の象潟」と言われていたのも納得です。


物見山とな。

象潟海岸からしばらく北方向に歩いていくと、民家の間に何やら「物見山」と書かれた通路案内がありました。
散歩コースの一部になっているようなのでこれは登ってみよう、というワケでちょっと寄り道してみました。
すると…


これは絶景。

唖然こりゃあすごい景色だわ…

物見山の頂上には小さな小屋と、そこから一望ができる日本海が広がっていました。
水平線がやや丸く見えるほど見通しが良いこの景色。
まさに絶景です。


本当に綺麗な景色。

この日、象潟海岸を観光していたのはおいら達ぐらいで、あとは地元の人か釣りの人ぐらい。
そのため、この絶景をほぼ独り占めしていました。
「象潟の海は綺麗」と聞いていたけれど期待以上で、たくさん写真を撮りたくなる海岸でした。

◆ゆりてつと羽越本線ぶらり旅
ゆりてつと羽越本線ぶらり旅【目次】



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