上野公園の北東部、東京国立博物館や東京藝術大学近くにかつて京成電鉄の博物館動物園駅がありました。
ホームは4両しかなく車両の大半が6両、8両編成になってゆく中取り残されてしまったこと、また駅の利用者も少なくなったこともあり、1997年から全列車が通過、そして2004年に廃止されました。
そんな駅が休止から21年ぶり、廃止から14年ぶりに一般公開されるという…
これはもう期待しかありません。


上野駅に到着。

上野駅に到着したのは10時。
会場は11時からなので多少の行列があっても入れるかなと思っていましたが、到着してみると既にすごい列。
列の整理をしている人によると既に15時ぐらいの入場整理券になりそうとのこと。

唖然なんてこった…

早く入るにはもっと早くから並んでおくべきでした。


旧博物館動物園駅の公開と展示。

今回のイベントは東京藝術大学の「アナウサギを追いかけて」というテーマの企画展示が旧博物館動物園駅で行われることから、駅舎内が11/23より毎週金・土・日曜に先着順で一般公開されるとのこと。
そんなに混まないかな…と思っていたけれどそんなことはなく大盛況。
無事入場できるかどうか心配になりつつも待ちます。


入場整理券をゲット。

しばらく並んで14:30から入場の整理券を確保しました。
入場整理券は1人1枚で、誰かの為に取り置きなどの手段は取ることができません。
そして10:30になった時点でこの日の入場整理券は終了。
すごい人気です。


旧博物館動物園駅。

無事入場整理券を入手したので今のうちに見るものを見ておきます。
まず、今回の復活公開に合わせて新設された旧博物館動物園駅の扉です。
青緑色の重厚なドアはぜひとも押さえておきたいところですね。


中が開いていました。

しばらく上野公園界隈を散策して14時頃に戻ってきました。
一般公開が行われていてすっかり賑やかな旧博物館動物園駅。
先ほどの青緑色の扉が開いて中には大きな何かが見えます。


大きなアナウサギが。

中には大きなアナウサギのぬいぐるみがあり、地面に向かって掘り進めようとしている姿が見えます。
この大きなアナウサギは入場整理券がなくても見ることができるためか、外から写真撮影をする人がたくさん見られました。

改めて整理券を貰った場所に向かうと、14時入場の入場整理を行っていたので、その付近で待機して14:30の入場を待ちます。
そしてついに中に入ります!


博物館動物園駅の中に入ります。

旧博物館動物園駅の中に入り、先ほどのアナウサギを過ぎると博物館動物園駅の入口を見ることができます。
古びた下り階段はかつてのまま、そのまま残っているのが良いですね。
また朽ちているワケでもなく、わりと綺麗なのは今回の展示に合わせて掃除したのでしょうか。


東京藝術大学の展示が。

階段を降り、踊り場に到着しました。
こちらで東京藝術大学の展示物がいろいろと…
動物をモチーフにした椅子なのかテーブルなのかがあり、自由に触れる展示になっていました。
個人的にはその展示よりも昔の駅舎を見たい…というワケでそちらばかりに目がいってしまいます。
昔使われていたであろう券売機やトイレは完全に閉鎖されていて、それもそのまま見ることができるのは嬉しいですね。


謎のウサギのイベントも。

また、今回の展示は「アナウサギを追いかけて」というテーマだからか、バイオリンを持ったアナウサギの格好をした人がお出迎え。
バイオリンの演奏などで楽しませてくれました。


ホームには行けないっぽい。

そして踊り場を回って改札やホーム方面に…と思ったら大きな透明な扉があり、これ以上は進めないとのこと。
せっかくの博物館動物園駅の一般公開ですが、改札やホームまでは見ることはできないよう。
時々電車が通過する音が聞こえてきますが、その音を聞くと余計に残念な感じになってきます。


寄せ書き。

透明な扉には寄せ書きをすることができ、旧博物館動物園駅への思いなどを自由に書くことができます。
とはいえここに書き込みをするとどんどんこの先が見えなくなってゆくのはどうなんだろう、と思ってしまいます。


わずかに見えるホーム。

寄せ書きのない部分から旧ホームに繋がる階段や昔の改札口を見ることができました。
「きっぷうりば」の窓口はもちろん、1997年の休止時はまだ自動改札ではなく手動改札だったんだなぁ、と木製の改札口を見て感慨深くなります。


わりと堪能しました。

今回の東京藝術大学の展示では改札までの見学はできなかったけれど、また別の機会にでもホームまで見学できるツアーが始まったりするのかな…
これまでずっと閉鎖されていた旧博物館動物園駅が有料でもよいので一般公開されたらいいな…と思う今日この頃です。


昔の落書き。

また、壁には駅が休止される前に書いたと思われる落書きもちらほら。
それがまた味わいになっているのも博物館動物園駅なのかもしれません。



※ 当サイトの各種サービスをその利用規約等で定める範囲内でご利用いただく場合や、著作権者の許諾なく著作物を利用することが法的に認められる場合を除き、無断で複製、公衆送信、翻案、配布等の利用をすることはできません。また、利用が認められる場合でも、著作者の意に反した変更、削除はできません。記事を要約して利用することも、原則として著作権者の許諾が必要です。
※ 当サイトの情報は執筆当時の情報を元にしているため、現在の内容とは異なる場合があります。