東成田駅。

芝山千代田駅に向かう際に一旦通過してしまったけれども、本日の目的地の東成田駅に到着しました。
東成田駅は下車するとわかるのですが、薄暗くて閑散とした感じの駅です。
なんというか無人駅に近いというか、廃墟ぽいというか…
一種異様な感じです。


かつての成田空港駅。

どうしてこんな駅が存在するのかというと、この駅は元々京成電鉄の成田空港駅でした。
しかし成田新幹線計画が頓挫し、その跡地の利用として1991年に現在の成田空港駅が開業した際に旧成田空港駅はその役目を終え、東成田駅として現在も残っています。
東成田駅構内を見ていると、剥がされずに残ったままになっている「成田空港駅」だった頃の残骸もちらほらと見られます。

この駅で下車した人はおいら達だけではなく、他にも下車する人がいました。
Wikipediaの情報によると1日平均2,400人程度の利用者がいるという…
それにもかかわらず、人っ子1人もおらず、無人駅のように感じてしまうのは不思議です。


東成田駅構内。

稼動しているエレベーターを上がってみると、「閉鎖中」の柵や板かなにかで埋めた箇所が多いこと。
そしてかつて稼動していたと思われる商店もそのままの姿で放置されていました。
コンクリートの壁が続く駅構内、そしてかつては賑わっていたと思われる構内…
それらを想像すると、なんというか土合駅湯檜曽駅のような、地下駅でかつては有人駅だった立派な駅舎というデジャヴ感が漂ってきます。
東成田駅はこんな雰囲気でも一応有人駅なのですが、駅員すらいないなような錯覚すら感じます。


東成田駅。

改札を抜けると、そこには大きな広場と、駐車場方面やシャトルバス方面に向かう通路、そして出口と成田空港第2ターミナルへの地下通路。
第2ターミナルに行くのは後にして、まずは東成田駅の外に出てみることにしました。

地上に出てみるとほとんどのドアは締め切られ、唯一開いていたのはこのドアだけ。
東成田駅の駅名が書かれているものの、駅としての賑わいはありません。


成田空港第2ターミナルに向かう通路。

ひととおり東成田駅を堪能したところで、成田空港第2ターミナルに向かう通路を通ってゆきます。
約500mのまっすぐな通路。
防犯カメラがあちこちに設置されて物騒な感じはしますが、それがまた独特の雰囲気に味を添えているような気がします。
途中何人かの人とすれ違ったけれども、こういう場所で人と出会うのはなんだかどきっとしますね。


戦後日本の遺構が残ったままの駅を挙げるとするならば、この東成田駅を推したいですね。
バブル世代の遺物というか、まだ日本が元気だった頃の昭和の建物を見るなら、この東成田駅はうってつけかもしれません。

◆鉄ヲタ目線で成田空港観光
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