先日水上温泉や谷川岳ロープウェーに行ったとき、みなかみダムカレーを食べたかったのに食べられなかった、という残念なことがありました。
しかしそのダムカレーの創始者であり、本家本元の店が墨田区内にあるという…
これはリベンジのためにも行かなければいけません!


割烹 三州家。

墨田区本所にある「割烹 三州家」。
外見からすると和食レストラン、メニューを見ると2,500円からの料理が並ぶちょっと敷居の高いお店です。
こんなお店に果たしてダムカレーはあるのでしょうか…。
一応メニューに「カレーライス」も文字はあるのでたぶんありそうです。

早速店に入ってみると、なんというか場違い感がひしひしと伝わる店内。
この店にダムカレーがあるということを知らなかったら間違いなく引き返していたでしょう。
とりあえずメニューを見てさっさとカレーを注文することにしました。
しかし…

唖然メニューにダムカレーが…ない!

メニューをじっくりと見てみましたが、カレーライスやカツカレーの文字はあるもののダムカレーの文字は一文字もありません。
もしや店の張り紙に…と思って店内を見回したけれどもやはりなく。
仕方がないので注文のついでに聞いてみました。


ダムカレーは裏メニュー。

「ああ、ダムカレーのお客さん? ちょっと待って下さいね」

そう言われて一度戻って、再び別のメニューを持ってきてくれました。

この店はダムカレーの本家本元にもかかわらず、ダムカレーはなんと裏メニュー。
なんでも、この店のオーナーかその息子さんが有名なダムマニアの方で、こんなメニューを考案したのだとか。
ちなみにみなかみダムカレーはこの店で作り方の修行を受けて、実質のれん分けみたいな形になっているそうです。

ダムカレー専用のメニューを見ながらいろいろと考えます。
ダムカレーのごはんの量は名前で決まっていて、次のようになっています。

「(E)アースダムカレー」(630円)
「(A)アーチ式ダムカレー」(735円)
「(G)重力式ダムカレー」(840円)
「(R)ライスフィルカレー」(945円)

ロックフィルダムのことがライスフィルになっているのはまぁネタとしても、いろいろなカレーがあります。
それぞれのダムについて有名なダムの紹介写真がありましたが、実際に見たことがあるのは(A)アーチ式ダムカレーの鳴子ダムだけ。
せっかくなのでアーチ式ダムカレーを注文してみました。

ちなみにあかり姉さんはダムの形式がわかっていなかったので、それぞれ

アースダム……………桜ヶ池ダム
アーチ式ダム…………黒部ダム
重力式ダム……………小牧ダム
ロックフィルダム……子撫川ダム

と説明したら納得してくれました。
※全て富山県にあるそこそこ知名度の高いダムなので、わからない人はぐぐってください。


A(アーチ式)ダムカレー。

しばらく待って、ついにダムカレーがやってきました!
ご飯で出来たダムがカレーをせき止め、福神漬けが水の流れを表現しています。
丼の中で表現された見事なダムです。
ちなみに店によるとダムカレーというものはカレーライスではないそうです。

「これはカレーではありません。ダムです。カレーライスを利用して忠実にダムを再現しております。どんぶりの中にダムをモチーフにした箱庭を製作したという感覚です。舌ではなく、目でダムカレーをお楽しみ下さい。
また、上記理由により、大盛りや具材のトッピングは一切できません。大盛りを希望のかたは、他の形式のダムカレーをお召し上がり下さい。
トッピングを希望のかたは、別皿にてご注文下さいますようお願いいたします。」

唖然この情熱…本物だ…

老舗割烹には似つかわしくもないダムカレーですが、中身は本物のようです。


もちろん決壊させます。

せっかくのダムカレーなのだから、やはり決壊させてみて強度をみなければいけせん!
そんなワケでスプーンでダムの一部を掘って決壊させてみました。

本来ならばダムは決壊させてはいけないモノですが、穴を掘ってカレールーが流れ出してくるとそれはそれで楽しいモノで…
特に何もないところにカレーがとろとろと流れ出すのを見ると、食べ物で遊んではいけないのはわかっていてもつい遊びたくなります。

ちなみにカレーライスは甘いかと思ったら後からじわじわと辛さがやってくるポークカレー。
美味しいけれども後半は辛くてたまらなくなる、そんなカレーでした。


本来は割烹なので和食の店です。

ちなみにこの店は元来は敷居の高い割烹であったり、和食レストランであったりいろいろと幅広く手がけています。
和食だったら和定食の他にうな重などもあったので、あかり姉さんはうな重を注文。
こちらはこちらで美味しく、カレーでなくて普通に食べに来るのもありな店だと思います。

場所も思っていたよりも家から近かったので、またダムカレーを食べに行こうかしら…
誰かを誘ってまた行きたいですね!


<おまけ>

ちなみにダムカレーには期間限定メニューとして「八ッ場ダムカレー」もありました。
これはなかなかすごいカレーでした。

本当は実際に行って食べて欲しいので、ちょっと隠します!

八ッ場ダムカレー…だと…。

八ッ場ダムカレー。
ダムカレーにしてはかなり安いです。
たぶん建設中と言うことでちょっとしかできていないのでしょう。
あくまでネタメニューということは充分理解した上で注文してみました。

しばらく待って出てきたカレーは!


八ッ場ダムカレー。

唖然な、なんじゃこりゃあ!!

丼の底には福神漬けだけが並んでいます。
これに味噌汁がついて260円。
普通だったらブチ切れてもおかしくないレベルですが、なんでしょう、この福神漬けが吾妻渓谷の流れで丼に沿って川原湯温泉の町並みがあると想像するとなんとなく合点がいってしまうから恐ろしい…
何というかその造形を楽しむという上で頼むことをオススメします。

このあたりのネタというか冗談が通じない人がいるから、ダムカレーはあえて裏メニューにしているのかもしれないですね。
おいらはダムマニアではないのでダムについてじっくり語れる人間ではないけれど、制作者の方の意図もなんとなくわかる気がします。
いや、わかるということはダムマニアの世界に一歩足を踏み入れてしまったのか…
そう考えると業が深いです。


※割烹 三州家
http://www.sansyu-ya.co.jp/
住所:東京都墨田区本所4-17-3
TEL:03-3622-1230



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